なぜ日本にはスギ花粉症が多いのか?

 日本にいると花粉症は世界的な現象と思いがちですが、実はスギ花粉症は日本でだけ多いのです。もちろんたくさん植えられているスギも原因の一つですが、毎年やってくるある現象も深く関わっているのかも知れません。


 その前にまずこれを理解していただかなくてはなりません。アレルギーの元になるものは何でしょう? 植物や動物は敵を倒して自分の身を守るため、あるいは他をエサとして捕まえるために体内に酵素(敵にとっては毒素)を持っています。

 酵素はたんぱく質でできており、たんぱく質はアミノ酸がつながってできていて、アミノ酸がつながったものをペプチドといいます。酵素は手を持っており、これで他の分子を分解したりつながって別の酵素になったりします。

 体内に自分のものではない酵素が入ってくると、免疫細胞はこの手を目標にやってきて飲み込んだりやっつけたりします。こうして自分の健康が守られているわけです。そしてまたその敵がやってきた時にすぐに兵隊を送れるようデータを覚えている細胞もいます。

 口から入ってくる食べ物、肉や魚にくらべてなさそうに思える野菜や果物にも害虫にやられないようにたんぱく質(酵素)が含まれており、これが食物アレルギーになることもあります

 たんぱく質は分子がいくつもつながっていて大きいので、普通は腸管から吸収されることはありません。ところが腸管が荒れているとこのような大きい分子も腸壁から入ってしまい、これが敵として認知され、アレルギーを引き起こしてしまうのです

 花粉もメバナの先にくっついた部分から中へ侵入しようとする際にこの酵素を出すのです。間違って人間の鼻腔へ辿りついたオバナの花粉は同じように酵素を出し、これを敵とみなしたヒトはくしゃみをしたり鼻汁を出したりしてこの敵を中に入れないようにします。そしてまたやってきた時のためにデータを覚えておくのです


 この食物アレルギー、実は農薬を使っていない野菜を食べた時はアレルギーが出なかったという事例は結構あり、農薬=害虫をやっつける酵素ですから、こちらの方に反応してアレルギーが出ているということは十分に考えられることです。

 また、花粉症は高度経済成長が始まった頃に(1964年花粉症初報告)出始め、スギ林の多い山岳部より都市部の方が多いという報告もあります。高度経済成長の頃は洗濯物にススが付いて汚れるほど空気の悪い時代でした。都市部はアスファルトで覆われ風で花粉が舞い上がるからという説は有力ですが、加えて車からの排ガスが一緒に入るからとも思えます。



 さて、ウチの子はどう考えても季節性インフルエンザの治りかけに花粉症を発症しました。
スギ花粉を敵とみなすようになったのです。インフルエンザのウイルスは間違いなく敵でした。しかし、一緒に入ってきたスギ花粉の酵素も敵と間違えるようになったのです。侵入するという手口が同じだからかも知れません。

 しかし、体もそうバカではありません。十分に期間があればきっと敵ではないとデータを書き換えるのだと思いますが、せいぜい2ヵ月程度ワーッとやってきて後は跡形もなく消えてしまうので修正ができないのでしょう。だから減感査療法はそれなりの効果があるのだと思います。


 ということで、インフルエンザがスギ花粉症の発症に関与する場合もあるのではないかと思います。ちょうどインフルエンザが流行する時に大量のスギ花粉がばら撒かれる時期が重なっているからとりわけスギ花粉症患者が多いのだと考えます

 私の夫はイネ科のカモガヤ花粉症を持っています。その時感染症に罹っていたかは不明ですが、その頃はたまに草取りをしていたようです。

 風邪などの感染症に罹っている、または治りかけという時に草むしりなどする時は、マスクなどで防備した方がいいかも知れません。


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この記事へのコメント
杉花粉についてですが、明らかに、日本の杉と海外の杉では、物が違うのだと思います、私は23歳から34年間花粉症に悩まされています、知り合いのアメリカ人、中国人、フィリッピン人、韓国人は自国では何ともなかったのに、日本に来てから花粉症になりました、自国に戻ると治るということです、これは想像ですが、日本で杉の植林をする際に何等かの成長促進の為の改造をしたのではないかと思います、その杉がこのような花粉をまき散らしてしまうのではと思います
Posted by 有村 司 at 2016年03月24日 03:48
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