弱い刺激の繰り返しがアトピー性皮膚炎を招く

 自分のアトピー、娘のアトピーを克服して原因を考えてみると、いろいろな要因が重なって起こったとそう思います。

 まずは素因、次に習慣、薬、最後に刺激です。これらが重なると湿疹ができ、慢性化しやすくなります。

 私は結婚するまでは、乾燥肌でしたが一度も湿疹で悩んだことはありませんでした。小さい頃は、鯖を食べて蕁麻疹が出たと聞きました。小学校でとびひ、学生時代は霜焼けにもなりましたが、慢性湿疹ができたことはありません。

 父方の家系に酷い乾燥肌の人がいるそうで、母はきめの細かいきれいな肌をしていますが、かぶれには弱いという系統的にはそういう素因があったのかも知れません。

 結婚して急に水仕事が増えました。そして、結婚指輪の所に湿疹ができ、病院に行って薬・ステロイドを塗り始めました。ごくごく微量でしたが、それでも肌の感受性を高めるのには十分でした。

 私は入浴する時、ナイロンタオルで洗うのが当たり前だと思っていたので結婚後もそうしていました。ところが、結婚当時は風呂にはいつも水(残り湯)が張ってあり、勝手に抜いて自分が新しい湯に入るということは嫁としてはできませんでした。夫も親に遠慮がちでしかし私には怒鳴るので、仕方なく2〜3日使ったお湯に入るしかありませんでした。

 後から聞くと夫はどちらかといえば脂性肌の上に石けんをちょちょっと手のひらに付けて洗うだけということなのです。それならば増えに増えた雑菌などの刺激物が肌表面の内部にまで入り込むこともなく、汚れたお湯でも大丈夫な筈です。

 それに比べ私は乾燥肌なので脂ではじき返すことができず吸着してしまう上、ナイロンタオルでゴシゴシやっていたのだから知らないうちに荒れた皮膚の細かい傷から刺激を感じていたでしょう。

 そして、ある日上がり湯も掛けられないことがありました。それでずっと刺激物を吸着したままいたわけです。この時は子供もいたためそれほど古い湯ではなかった筈です。しかし、その後風呂に入った時に臀部にたまらない痒みを覚えたのです。

 その痒みには耐えたので湿疹にはならなかったのですが、別のところに痒みを感じて掻き、ひどくなったのでステロイドを使い、結局それが離脱によって出てしまうまであちこちに症状が現れ、アトピー性皮膚炎になったのです。

 娘は私が妊娠中にステロイドを使っていたので、吸収してしまって生まれながらにアトピー性皮膚炎になり、根っからのアトピーは一筋縄ではいかず、離脱後もすべり台で痛めた臀部の傷から湿疹ができ、ひどく長引き、そのうちインフルエンザワクチンを打った後、秋だというのに浸出液が出ました。ひどい状態になったのです。

 どうして治らないのかあれこれ考え、洗剤を石けんに替えてみてまだ治らない。おしりが触れるところって何処だろう? って考えて風呂の椅子を細かい傷の中の汚れまで掻き出してくれそうな「激落ちくん」(メラミンフォーム)で毎回汚れをこすり落としました。たまには塗らない期間を設けて様子を見ていた「つるポカ」も刺激になるので少しの間止めてみました。そうしたら徐々によくなってきたのです。

 やはり、毎日の直接的な弱い刺激がいつも神経に伝わっているからいつまでも炎症が治まらないのだと思いました。お風呂は濡れた状態で肌と刺激物が触れる所です。空気を介してとは違います。

 私は自分のステロイド皮膚炎がすっかり治ってから数年経つのにまだ湯アカの成分、大腸菌?ブドウ球菌?皮脂?剥離した角質?などの何にかは分かりませんが反応するので、一晩おいた湯には入れません。

 一度昼に自分だけ入ろうと思って、でも湯がもったいないと全部は抜かずに少し残して入ったら痒くて部分的にみみず腫れ、出てから30分力を入れないようにあちこち掻く始末でした。

 初めに感作したのがこれなので少しでもすぐ反応してしまうのです。スーパー銭湯の方が不衛生と考えがちですが、意外にも家庭の風呂の方が細菌数が多いものです。私にとっては、塩素が少し効いていた方がまだマシなのです。

 アトピーが日本に多いのも案外こういったところに原因があるのかも知れません。日本は同じ風呂の湯に何人も入るという他の国にはあまりない習慣があります。しかも多くの人は合成シャンプーできれいに洗い清め、慎み深い国民性から次の日も同じ湯を沸かしなおして入るという人も多々います。

 節約の気持ちから生まれた追い炊き式の風呂の釜には雑菌が住み着いています。夏などは特に湯温も下がらないので、雑菌が数時間でワッと増えます。アトピーの治療法でもこういうことは指摘されていませんが、気を付けた方がいいでしょう。

 今は3〜4ヶ月に一度、追い炊き用の釜を洗浄しているのですが、洗浄した日は全く痒みを感じず、湯もサラサラして気持ちよく、出てからも乾燥を感じないで済みます。次の日は、もう刺激を感じます。やはりこれが私の肌の乾燥を長引かせている一原因なのだと思いました。

 娘も私ほどではないのですが、そういうところを持っており、ある日風呂に入ると痒いというので、でも洗浄剤は12〜24時間おいたままにしなければならず、考えたのが「ふろ水ワンダー」。これを洗う前に追い炊きして吸い込ませ、釜の中を除菌? しばらくしてから放出させるというもの。でも、これは風呂釜をサビさせるそうですし、釜の内壁の雑菌がムラ取れするように感じるのでやめました。

 代わりに、入る時に小さく割った「ふろ水ワンダー」の欠片を湯に溶かし、中和のためにビタミンCを放り込んでやってみましたが、痒いと言ったり大丈夫と言ったり、たまに脚が赤くなっていたり…と毎日試行錯誤でした。

 雑菌のせいで痒いのか、塩素が多すぎて赤くなっているのかわからないのが不安でした。結局いろいろ考えて、その前の洗浄剤はお手軽な時間のかからないジェット洗浄タイプのものを使ったのがそもそもの間違いだったのだと気付きました。

 これから風呂を作るという方はお湯足し式の風呂で、沸かしなおしは内部に水の入らない機材で、お湯にドボンと入れて温めるタイプをお薦めします

 あと、身長による発症部分の違いにもお風呂が関係しているのかも知れないと考えています。

 大体はリンパ液が滞る関節部分にアトピーが発症しますが、大人は上半身、首や肩などに多いです。大半は合成シャンプーやスタイリング剤などが洗う際に垂れてきたものだと思いますが、このラインはお湯に漬かった際、湯垢が漂ったり浴槽の壁にこびり付いていたりする水面の高さなのです。

 これが荒れた皮膚にくっつくと刺激になるし、感作してしまうこともあり得ます。ですから、お風呂はその日のうちに続けて入り、次の人からは壁の湯垢を擦り落として入ること、上がり湯はきちんと掛けることをお薦めします。最初に入る時は塩素を除去するといいですね。シャワーは浴槽よりも塩素を吸入しますから塩素を除去できるシャワーヘッドに替えるとよりいいです。

 アトピー性皮膚炎(慢性湿疹)は刺激の繰り返しでも起こります。人によっては治療薬のステロイド自体がアレルゲンになる場合もあります。離脱してもなかなかよくならないという方は何が刺激となっているのか身の周りを注意してみるといいかもしれません

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